被切削材の差分確認


 TRYCUTでは、通常加工(表示)対象である「被切削材」と別途指定する「基準形状」との差分 確認を以下3種類の方法にて行うことができます。それぞれ目的に応じて使い分けて下さい。
 基準形状の指定は、ポップ・アップ・メニュー「被切削材(W)」「基準形状指定(B)」、又は 初期設定ファイル(*.INI)にて行います。

機 能 用 途 処理速度
1.Z値比較による全面差分表示 全体的/大局的な判断を行いたい場合 高速/瞬時
2.差分塗り 全体的/大局的な判断、かつその差分の程度を把握したい場合 チェック方向が高さの場合は瞬時、法線方向の場合は差分指定値に応じて遅くなる
3.過削未削量と方向参照 局所的に差分(高さ方向と法線方向)の量を数値で把握 高速/瞬時


1.Z値比較による全面差分表示

 差分表示は「L」「+」「−」キーにて行います。 格子位置ごとに差分比較を行い差分がある場合は、その差分区間に以下の基準で描画します。 また表示状態として、ポップアップメニュー「表示制御(P)」「差分表示モード(S)」にて 「一時表示(T)」「常時表示(A)」を選択することができます。

基準形状と比較した差分が、
・プラス(余肉)側:黄色の縦線
・マイナス(食い込み)側:赤色の縦線

「L」キー:プラス側マイナス側両方を同時表示
「+」キー:プラス側のみを表示
「-」キー:マイナス側のみを表示


2.差分塗り

 差分の量に応じて被切削材にペンキもしくはペン番号色を塗ります。実行はポップアップ メニュー「被切削材(W)」「差分塗り(F)」にて 行います。

「塗る場所」:プラス側とマイナス側を選択。

「指定値を超える差分を対象」:削り残しや削り過ぎのレベルによって 表示部分を制御したい場合に、その量を指定します。

「チェック方向」:「高さ」方向、もしくは「法線」を選択します。
※「法線」選択時は、「指定値を超える差分を対象」の値を大きく設定するに従って 処理時間がかかってしまいますが、TRYCUT3000では、これらの 処理はCPUのコアの数分だけ、自動的に並列化して実行しています。ほぼコア の数に比例して高速化されますので、頻繁に利用される場合には、なるべくCPUコア数の多い環境で お使い下さい。

「色」:塗る色をペンキ又はペン番号(1〜15)で指定します。また「強調範囲」の指定により、塗られた 部分の範囲を指定量だけ拡大して強調します。元の同色部分を残す場合は「元の同色部分は維持」(新規)に チェックを入れて下さい。


3.過削未削量と方向参照

 「NCデータ検索と過削未削量と方向参照」を参照。


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