帳票出力と定義ファイル


 ポップ・アップ・メニューの「NCデータ(T)」の「帳票出力(V)」機能で出力される帳票の、 フォーマットの定義方法。
 ファイル名"VERIFY_FORM.DEF"で固定名称で、TRYCUT2000の作業ディレクトリのものが参照されます。 もし存在しない場合は、TRYCUT2000の実行形式ファイルの格納フォルダと同一場所に格納されているものを参照します。
 定義方法は、参考までにバンドルされているサンプルファイルをご参照下さい。 テキスト形式で自由にフォーマットを指定することができ、 以下の定義文が挿入されている部分のみ実際の情報に置き換えられて出力します。

<定義文>
$NC:NCファイル名
$SIZE:NCファイルのサイズ(単位:バイト)
$LINES:NCファイルの行数
$TTL:現在の工具設定ファイル名
$CTL:現在のコントローラー定義ファイル名
$MTL:現在の機械定義ファイル名

$RAPIDFEEDRATE:初期設定ファイルの"RAPID FEEDRATE"設定値

$LEN:移動長さ(mm)  ※$LEN = $LEN1 + $LEN2 , $LEN = $LENR + $ LENF
$LEN1:G00長さ(mm)
$LEN2:G01〜G03など移動送り長さ(mm)
$LENR:G00部を含む早送りとみなされる部分の長さ(mm)(RAPID FEEDRATE併用時用)
$LENF:$LENR以外の部分の長さ(mm)(RAPID FEEDRATE併用時用)
初期設定ファイルの"RAPID FEEDRATE"指定がない場合は、$LEN1=$LENR , $LEN2=$LENFです。

$TIM:所要時間(時:分:秒)  ※$TIM = $TIM1 + $TIM2 , $TIM = $TIMR + $TIMF
$TIM1:G00部分(工具交換含む)の時間総和(時:分:秒)
$TIM2:G01〜G03など移動送り(ドウェル含む)の時間総和(時:分:秒)
$TIMR:G00部を含む早送りとみなされる部分(工具交換含む)の時間総和(時:分:秒)(RAPID FEEDRATE併用時用)
$TIMF:$TIMR以外の部分(ドウェル含む)の時間総和(時:分:秒)(RAPID FEEDRATE併用時用)
初期設定ファイルの"RAPID FEEDRATE"指定がない場合は、$TIM1=$TIMR , $TIM2=$TIMFです。

$TIME:所要時間(秒)  ※$TIME = $TIME1 + $TIME2 , $TIME = $TIMER + $TIMEF
$TIME1:G00部分(工具交換含む)の時間総和(秒)
$TIME2:G01〜G03などの移動送り(ドウェル含む)の時間総和(秒)
$TIMER:G00部を含む早送りとみなされる部分(工具交換含む)の時間総和(秒)(RAPID FEEDRATE併用時用)
$TIMEF:$TIMER以外の部分(ドウェル含む)の時間総和(秒)(RAPID FEEDRATE併用時用)
初期設定ファイルの"RAPID FEEDRATE"指定がない場合は、$TIME1=$TIMER , $TIME2=$TIMEFです。

$MAXF:最大送り速度(mm/分)
$MAXF2:"RAPID FEEDRATE"値を除く最大送り速度(mm/分)
$MINF:最小送り速度(mm/分)
$MAXS:最大スピンドル回転数(回転/分)

$RAPIDX:X軸早送り速度(mm/分) 機械定義ファイルの"RAPID(X)"
$RAPIDY:Y軸早送り速度(mm/分) 機械定義ファイルの"RAPID(Y)"
$RAPIDZ:Z軸早送り速度(mm/分) 機械定義ファイルの"RAPID(Z)"

$MAXX:工具先端X軸移動エリア最大値(mm)
$MAXY:工具先端Y軸移動エリア最大値(mm)
$MAXZ:工具先端Z軸移動エリア最大値(mm)
$MINX:工具先端X軸移動エリア最小値(mm)
$MINY:工具先端Y軸移動エリア最小値(mm)
$MINZ:工具先端Z軸移動エリア最小値(mm)
※これら定義語の最後に"E"を付加すると、外部ワークオフセット(EXOFS)原点を基準にした最大最小値を出力します。

$MAXX2:切削送り部分の工具先端X軸移動エリア最大値(mm)
$MAXY2:切削送り部分の工具先端Y軸移動エリア最大値(mm)
$MAXZ2:切削送り部分の工具先端Z軸移動エリア最大値(mm)
$MINX2:切削送り部分の工具先端X軸移動エリア最小値(mm)
$MINY2:切削送り部分の工具先端Y軸移動エリア最小値(mm)
$MINZ2:切削送り部分の工具先端Z軸移動エリア最小値(mm)
※これら定義語の最後に"E"を付加すると、外部ワークオフセット(EXOFS)原点を基準にした最大最小値を出力します。

$GCODEW:G54〜G59で使用しているGコードのみ
$GCODE:使用しているGコード
     ※$GCODEW使用後は、G54〜G59が除かれる。
$MCODE:使用しているMコード
$TCODE:使用しているTコード
$DCODE:使用しているDコード
$HCODE:使用しているHコード
$G54〜$G59:ワーク座標系
$WK1〜:ワーク座標系

$VOLUME:直前の加工による切削除去量(立法mm)
(※起動オプションで、/x オプションと /v オプションを同時指定する場合、 処理順が帳票出力してから加工処理になりますので、 対象とするNCデータでの切削除去量は取得できません。 このような場合、/vを/va オプションに変更すれば帳票出力処理が後になりますので切削除去量が取得できるようになります。 /vaオプションは$VOLUME向けに用意したオプションです。)

※加工見積り時間($TIME,$TIME1,$TIME2)の計算値は、 機械定義ファイルで設定された各軸の最大速度と加速度までを考慮したものです。 ブロックの先読みを行ない接線連続の部分は減速を行なわないなど一般的な制御の基本を考慮しています。 加速度が与えられるときは一定値を仮定(加加速度=∞)しますが、特に加速度の指定が正確であれば、 実際とかなり近い時間を算出いたします。
 とは言え実際の機械制御処理を正確に反映するレベルのものではありません。あくまでも近似処理です。 さらに精度の良い算出を行なうためには実際の制御装置と同様レベルの処理が必要となります。 装置の世代やCNCメーカー各社によっても違いが出てくる部分でもあります。本機能では簡素化しています。


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