被切削材の差分確認


 TRYCUTでは、通常加工(表示)対象である「被切削材」と別途指定する「基準形状」との差分 確認を以下2種類の方法にて行うことができます。それぞれ目的に応じて使い分けて下さい。
 基準形状の指定は、ポップ・アップ・メニュー「被切削材(W)」「基準形状指定(B)」であらかじめ 行っておきます。現在はSTL形式のみ指定できます。

※基準形状は被切削材のサイズを参照し、余分な部分は排除して保持されますので、まずは被切削材が指定されて いない状態では指定できません。起動オプションで/d /kを併用する場合は同時指定可能です。また被切削材のサイズが変わるような 修正(オフセット,XYZ値カットなど)が行われたり、被切削材が変更されると、それまで指定されていた基準形状は無効となります。なお被切削材に 対して移動や回転操作が行われる場合、その操作に基準形状も追従します。被切削材を一度保存して呼び出した場合は、移動や回転の情報も そのまま復元しますので、基準形状を指定して呼び出した時点で追従した状態となります。

機 能 用 途 処理速度
1.基準形状と重ね合わせ描画 おおまかな差分やズレの確認を行いたい場合 2回目以降の切替は瞬時
2.差分塗り 全体的/大局的な判断、かつその差分の程度を把握したい場合 差分指定値に応じて遅くなる


1.基準形状と重ね合わせ描画

 ^ キーにより被切削材(ワーク)とは独立して基準形状側の描画切り替えが行えます。 半透明表示→表示→非表示の切替が行えます。

 重ね合わせ描画中にAキーによる被切削材側の表示切り替えを併用することで、差分やズレの おおよその把握が出来る場合もあります。


2.差分塗り

 差分の量に応じて被切削材にペンキもしくはペン番号色を塗ります。実行はポップアップ メニュー「被切削材(W)」「差分塗り(F)」にて 行います。

「塗る場所」:プラス側とマイナス側を選択。

「指定値を超える差分を対象」:削り残しや削り過ぎのレベルによって 表示部分を制御したい場合に、その量を指定します。

※現行の制限として、マイナス側指定時、 ワーク精度(ピッチ)の5倍を超えた端面付近の差分は認識できない場合があります。
※「指定値を超える差分を対象」の値を大きく設定するに従って処理時間がかかる傾向があります。

「色」:塗る色をペンキ又はペン番号(1〜15)で指定します。また「強調範囲」の指定により、塗られた 部分の範囲を指定量だけ拡大して強調します。元の同色部分を残す場合は「元の同色部分は維持」に チェックを入れて下さい。


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