TRYCUT5000について


 TRYCUT5000(トライカットゴセン)は、 Windows XP/Vista/7/8/8.1/10/11上で動作する、 同時5軸NC工作機用のNCデータ(無制限長)を検証するための、試し切削支援ツールです。
 同時5軸用のNCデータのシミュレーションを主な目的としていますが、 回転軸を含む機械全体のマシンシミュレーションにも対応しているため、 加工前の事前検証や加工方案の検討だけでなく、 切削のデモンストレーションやNC工作機械の教育にも最適です。

 1994年12月にNIFTY-Serve FAフォーラムにて公開された3軸版TRYCUT(16ビット版)を原型として、 32bit版TRYCUT2000、64bit版TRYCUT3000を経て、 5軸加工のシミュレーション向けにデータ構造を大幅に変更したものが本TRYCUT5000です。

 5軸加工向けではありますが、TRYCUT2000/3000のデータ構造では表現できない、 Z方向から見たインバース部分(影)の形状に対応しているため、 2〜3軸加工でもTスローカッターのような特殊工具の利用や、 割り出し加工のようなシミュレーションではTRYCUT5000が適していると言えます。

 各種設定ファイルの概念や操作体系は、基本的に3軸版のTRYCUT2000/3000を継承し、 レスポンスの特性が異なることで必要に迫られる機能や、5軸加工での要求に備えた機能も付加しています。 TRYCUT2000/3000の操作に慣れている方々にとっても、今一度本ヘルプをご参照いただきますようお願いします。


【重要:回転軸の定義】
 5軸マシンのシミュレーションでは、まずは機械の定義、 特に回転軸の正確な設定が必要になります。 5軸と言っても、回転軸のパターンは様々で、これらのパターンの違いでNCデータの中身も異なってきます。 また同時にシミュレータも機械の設定が異なると正確な動作が行なえません。 TRYCUT5000導入後は、対象マシン(5軸機)の回転軸の定義を行なうことから始めて下さい。

機械定義ファイルMTL(F4キー)の回転軸設定(必須)
コントローラー定義ファイルCTL(F3キー)の回転軸設定(適宜)


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