機械座標系と制御座標系


 機械座標系と制御(ワーク)座標系があり、 機械座標系は固定で、被切削材の位置はこの座標系で表現されます。
 実際の表示は「表示制御(P)」「座標軸/スタート点表示(O)」で指定します。 機械座標系の軸は緑色、 制御座標系の軸とスタート点位置は赤色で 表示されます。通常軸が重なっている(同一の)場合は 緑色赤色の 破線で表示されます。
 機械座標系と制御座標系は同一のものでは ありませんが、被切削材定義直後は強制的に同一になります。

 被切削材の定義直後とは、
(1) NCデータ選択時の参照定義
(2) 被切削材の保存ファイル呼び出し時
(3) 被切削材を2点指示で定義時
をさします。

 パネル制御(画面左上方+,-)により、スタート点の移動を行うことができます。 +,-はマウス左ボタンで、押し続けることにより、操作できます。また、このスタ ート点は、左パネルの「制御点座標値」やポップ・アップ・メニューの 「加工(R)」「制御点座標値設定(X)」で指定すること ができます。
 コントローラー定義ファイルにて、G92MODEを NORMALに指定している場合は、スタート点移動後G92ブロックを処理すると そのG92指定の座標値に置き換えられます。また同時にそのズレが制御座標軸に 反映されます。このズレについては 制御座標軸(赤色)をマウスの右ボタンでクリック することにより正確な値を知ることができます。

 左側パネルの制御点座標と計測位置座標部はマウス左クリックすることにより、制御座標系での 位置(X,Y,Z)機械座標系での位置(Xm,Ym,Zm)を切り替えることができます。起動直後は 制御座標(X,Y,Z)で表示されます。


 座標系のズレと制御点座標は、各処理によって更新されるものも あります。現Revisionにおける仕様を明確にしておきます。それぞれの仕様は 状況によって現状がベストとは言えないものがあるかもしれません。もしご要望など ありましたらお知らせ下さい。

1. DMF/STL読み込み直後
 座標系ズレは強制的にリセット。(操作性配慮のため)
 制御点座標値は、ワーク上面のXY最小位置。(決める基準が特にないため)

2. NCデータ選択時の最適被切削材定義直後
 座標系ズレは強制的にリセット。(操作性配慮のため)
 制御点座標値は強制的にNCデータの開始点に。(操作性配慮のため)

3. 加工異常終了直後
 座標系ズレは、強制的に実行直前のズレに戻す。(操作性配慮のため)
 制御点座標値は、強制的にNCデータの開始点に戻す。(本来の姿ではないかもしれないが操作性配慮のため)

4. 加工正常終了直後
 座標系ズレと制御点座標値ともに、NCデータの指令に従う。
「C」キーにより、加工直前の状態に戻すことができます。

5. パス表示 又は 最適化直後
 座標系ズレと制御点座標値ともに、実行直前の状態のまま。

6. 帳票出力直後
 座標系ズレと制御点座標値ともに、実行直前の状態のまま。

7. NCデータの選択直後(最適な被切削材定義を行わない)
 座標系ズレと制御点座標値ともに、選択直前の状態のまま。


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